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SpaceXAI(イーロン・マスク氏が率いるAIスタートアップxAIのパイプライン内での呼称)が提供する開発者向けコーディングCLIツール「Grok Build」が、ユーザーの意図に反してGitリポジトリ全体のデータやコミット済みの機密情報(APIキーなど)をGoogle Cloud Storageへ送信していたことが明らかになりました。
セキュリティ研究者のcereblab氏がバージョン0.2.93の通信をワイヤーレベル(ネットワーク経由のデータパケットレベル)でキャプチャし、解析結果を7月12日に公開しました。解析によると、Grok Buildはコーディングタスクに本来必要なデータ量の約27,800倍にのぼるリポジトリの全履歴や、「開かないこと」と明示的に指示されていたファイルまでもパッケージ化して送信していました。 これは、SpaceXAIが同ツールについてアピールしていた「セッション中にコードベースのいかなるデータもxAIのサーバーへ送信しない」という製品説明と真っ向から矛盾する動作です。また、送信を防止するためのプライバシートグル(設定スイッチ)も機能していなかったと報告されています。
イーロン・マスク氏は無断アップロードの事実を認め、過去のユーザーデータをすべて削除する方針を発表しました。同時に「データ保存ゼロ」ポリシーの文書化や、/privacy エンドポイントの追加、サーバー側フラグによるアップロードの強制停止などの対応が行われました。しかし、実際にサーバー内のデータが完全に削除されたかどうかを示す第三者による独立監査は現時点で実施されていません。
今回の問題は、Claude CodeやCursorへの競合として登場したGrok Buildの信頼性を揺るがす事態となっています。欧州企業ではすでに全体の約4分の1がGrokの利用禁止に踏み切っていますが、日本国内のエンタープライズ(企業向け組織)においても、機密情報の漏洩リスクに極めて敏感なため、同様にGrok系ツールの利用制限が加速する可能性があります。さらに、一度送信されたデータの安全性についての独立した保証がないため、日本の開発者がビジネス目的で採用するには高いリスクが残る状態です。