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米テスラの最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏が、同社の従業員に対し、これまで社内で主に使用していたアンスロピック社(Anthropic)のAIモデル「Claude」から、自身が率いるスペースXAI(SpaceXAI、旧xAI)の最新AIモデル「Grok 4.5」へ業務ツールを移行するよう指示したことが判明しました。この指示は、テスラ従業員の外部AIツールに対する利用支出を週200ドル(約3万2,000円)に制限した直後に社内メモを通じて行われました。マスク氏はGrok 4.5が競合モデルに比べて性能面で劣る部分があることを認める一方、利用にかかるトークンコスト(AIが文字情報を処理する際の最小単位あたりにかかる費用)が大幅に安いことを移行の主な理由として挙げています。
テスラは従業員の開発業務等におけるAIツールの利用費を週200ドルに制限する措置を講じました。この制限はOpenAI、Anthropic、Googleなどの他社製AIモデルに適用されますが、マスク氏が所有するSpaceXAIの「Grok」は対象外とされています。この対応に対し、一部の報道やアナリストからは、自社グループ製品の利用を優遇する垂直統合(開発から提供までを自社グループ内で完結させる仕組み)の強化であると指摘されています。
Grok 4.5は、プログラミング支援ツールCursorなどを手掛ける企業と共同でリリースされた「Opusクラス」と称される高性能モデルです。しかし、性能を比較する各種ベンチマーク(性能測定のための比較テスト)では、Grok 4.5は総合9位にとどまり、Anthropicの「Claude Fable 5」やOpenAIの「GPT-5.6 Sol」などの競合モデルを下回っています。特にコーディング性能は比較対象の中で最下位でした。マスク氏はこの性能差を認めた上で、「多くの一般業務タスクにおいて最上位の性能は不要であり、1タスクあたり約0.13ドル(競合のFable 5は約1.57ドル)という非常に低いコストが強みである」とX(旧Twitter)上で主張しています。
報道によると、テスラの開発エンジニアたちの間では、日々のコーディングや開発支援において依然としてClaudeを好む声が根強くあります。マスク氏は移行を推奨しつつ、エンジニアに向けて直接フィードバックを自身に送るよう促していますが、現場の作業効率への影響や、CEOが自身の他企業の製品を強要する形態に対して、自社株主やエンジニアの権利の観点から議論が呼んでいます。
今回の移行措置は、テスラにとって短期のIT関連コスト削減につながる可能性があります。同時に、SpaceXAIにとってはテスラという数万人規模の従業員による膨大な実務利用データとフィードバックを獲得できるメリットがあり、モデルのさらなる性能向上に向けたテスト環境として機能すると見られます。一方で、業務に適したツールを制限されることによるエンジニアの生産性低下が懸念されるほか、マスク氏の関連企業間での自社取引に対するガバナンス(企業統治)上の問題も注視されると考えられます。
引用元:Electrek

Electrek
Musk tells Tesla staff to switch to Grok — a model he admits is worse
Elon Musk told Tesla staff to move to Grok 4.5, an AI model he admits is worse than rivals and ranks below OpenAI, Anthropic, and Google on benchmarks.
https://electrek.co/2026/07/10/musk-tells-tesla-staff-switch-grok

MuskNow
マスク氏がテスラ社内でClaude→Grok 4.5に切り替え|トークンコスト削減が狙い
マスク氏がテスラ従業員に「Claude」から自社開発「Grok 4.5」への切り替えを指示。トークンコスト削減とxAI事業強化を同時に実現する垂直統合戦略。
https://musknow.jp/article/2026-07-11-elon-musk-tesla-grok-45-switch