AI関連の最新ニュースをピックアップ
米アップル(Apple)が、音声アシスタント「Siri」のAI機能(Siri AI)の提供遅延をめぐり米国で起こされていた集団訴訟について、2億5000万ドル(約400億円)を支払って和解することに合意した件で、カリフォルニア州の裁判所にて和解の予備承認に関する審問が行われました。まだ裁判官による最終決定は下されていないものの、承認されれば、対象となる一部のiPhoneを所持する米国のユーザーは1デバイスあたり25ドルから最大95ドル(約1万5000円)の支払いを受け取れる可能性があります。
アップルは2024年6月、ユーザーの個人コンテキストの理解や画面認識、アプリ間の高度な連携といった新しいSiriのAI機能を「Apple Intelligence(アップルインテリジェンス:同社の独自AI機能ブランド)」の一部として発表しました。これらの機能をWebサイトやテレビ広告(俳優のベラ・ラムジー氏を起用したCMなど)で広くアピールしていましたが、2025年3月にパーソナライズ版Siriの導入を延期しました。これにより、実際の機能提供より早く見せる宣伝(誇大広告)であるとして集団訴訟が提起されていました。
アップルは開発作業への集中を優先するため和解に合意しました。今回の和解案において、支払い請求を行う資格があるのは、2024年6月10日から2025年3月29日の間に以下の対象iPhoneモデルを購入し、米国に在住しているユーザーです。
アップルは先月のWWDC 2026において、刷新された「Siri AI」を正式発表しました。現在はiOS 27のデベロッパーベータ版でテストが開始されており、今月中にはパブリックベータ版が公開され、9月の正式リリースに伴いiPhone 15 Pro以降のモデルで全ユーザーに提供される予定です。
VICEなどのメディアも注目した今回の和解は、AI機能のリリース遅延が法律上の責任(誇大広告)に発展した珍しい事例であり、新技術のプロモーションを行う企業にとって重要な教訓となります。和解手続きには今後数ヶ月を要し、実際の支払いは2026年末から2027年初頭になると予想されています。アップルにとっては多額の出費となりますが、iOS 27での正式提供を前に法律上の懸念を解消し、次のAI展開に集中するための経営戦略の一環としての決断と見られます。