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韓国と日本は2026年6月28日、ソウルで開催された防衛相会談において、AI(人工知能)を含む先進科学技術分野における防衛協力の推進に合意しました。韓国の安圭伯(アン・ギュベク)国防相と日本の小泉進次郎防衛相による会談の共同報道発表において、従来の海上捜索救助共同訓練「SAREX(海上における捜索及び救助の共同訓練)」の再開や交流に加え、AIが新たな二国間セキュリティフレームワークの柱として明記されました。

日韓両国は、これまでも軍用アクロバット飛行チーム(韓国の「ブラックイーグルス」と日本の「ブルーインパルス」)の交流や、2026年6月初旬に9年ぶりに再開されたSAREXなどを通じて防衛協力を再活性化させてきました。今回の会談では、さらに一歩進めて「AIを含む先進科学技術分野での協力を推進する」という文言が共同声明に盛り込まれました。また、自衛隊と韓国軍の間で軍事物資や輸送サービスを融通し合う協定である「ACSA(物品役務相互提供協定)」の交渉なども並行して進められており、両国の安保協力体制が急速に具体化しています。
韓国のKakaoやNaver、日本のNTTやKDDIなど、両国にはそれぞれ成熟したAI/ML(機械学習)のエコシステムが存在します。これらの民間技術が防衛プログラムと交差するケースが増加しており、政府レベルでの防衛AI協力の合意は、将来的に両国のテック企業が防衛関連プロジェクトに関与する土台になると見られています。
今回の合意内容自体はプログラムや予算が未定の「意思表明(アスピレーション)」段階に留まります。しかし防衛技術の実務者にとっては、将来的にAIシステムの相互運用性規格、共同テストプロトコル、説明可能性(AIの判断プロセスを人間が理解できるようにする性質)や安全性を規定する共同調達フレームワークの策定へとつながる重要な初期シグナルとなります。
日韓の防衛AIにおける協力合意は、短期的には直ちに契約や開発をもたらすものではありませんが、中長期的には両国の防衛システムの相互運用性を高めるための基準作りに大きく寄与すると予想されます。今後は防衛省・国防部からの技術ワーキンググループの発表や、海洋自律システム、センサーフュージョン(複数のセンサー情報を統合する技術)などに特化した共同R&D(研究開発)の公募が行われるかどうかが、実質的な進展を測る重要な監視指標となるでしょう。