AI関連の最新ニュースをピックアップ
Anthropicが開発したサイバー攻撃・防御能力の高いAIモデル「Claude Mythos」が、米国政府の機密システムを対象とした脆弱性検証テストにおいて、わずか数時間のうちに隠れた脆弱性を自律検出していたことが明らかになりました。本検証は、攻撃者に先駆けて脆弱性を発見・修正することを目的としたAnthropicの自律的脆弱性探索プログラム「Project Glasswing」の一環として実施されたものです。
Claude Mythosは、ネットワーク完全乗っ取り攻撃を実行できるほどの極めて高いサイバー攻撃・解析能力を持ちます。今回の検証では、システムの構成ファイルやコードを自律的に分析し、わずか数時間のうちに潜在するメモリリークなどの深刻な脆弱性を検出しました。この取り組みは、悪意あるハッカーより先に機密システムの防衛網を補強するための検証として機能しました。
Claude Mythosの高い自律的攻撃能力は、利便性の一方で重大な安全保障上のリスクとして警戒されています。米国政府は2026年6月、中国系ハッカーグループなどによる悪用および不正アクセス疑惑を背景に、Anthropicに対して「Claude Fable 5」および「Claude Mythos 5」の提供停止命令を下したと報道されています。一方で、国防総省内などでは依然としてサイバー防衛の文脈で本モデルのテストや活用が進められています。
AIモデルによる自律的な脆弱性探索は、サイバーセキュリティの自動化における極めて大きなマイルストーンです。従来、人間が多大な時間をかけて行っていた機密コードの脆弱性発見を、AIが数時間で完了できる利便性が実証されました。しかし、この能力はそのまま強力なサイバー攻撃ツールとして機能する「デュアルユース」のリスクを抱えており、悪用を防止するための厳格なガバナンスと安全な活用スキームの構築が課題となります。