AI関連の最新ニュースをピックアップ
マイクロシミュレーションは、同社が開発・運営する手書き答案向けのAI採点システム「testus(テスタス)」において、生成AIを活用した「化学式」の自動認識および採点機能の提供を開始しました。これにより、記号や記述式、数学の数式問題に加えて、理科(化学)分野で使われる手書きの元素記号、化学式、同位体表記などが含まれるテスト答案の自動採点が可能となります。
testusは、学校のテストにおける問題用紙の準備からスキャンデータの取り込み、AIによる自動採点、最終的な教員の採点確認までを一貫して支援するシステムです。これまでのアップデートでも、記号や記述式問題にとどまらず、帯分数や連立方程式、さらには微分積分といった複雑な数式の自動採点機能を実現してきました。
化学の答案用紙では、原子の種類、個数、電荷(イオン式など)、質量数(同位体表記)といった複数の構成要素を正確に抽出しなければなりません。さらに、これらの配置関係(右上や右下の添え字など)によって意味が大きく変化するため、従来のデジタル採点システムや単純なOCRでは文字認識および正誤判定の難易度が極めて高い領域とされていました。マイクロシミュレーションでは今回、生成AIをシステム内に統合することでこれらの位置関係の判定と意図解釈を克服しました。
教育現場における教員の長時間労働や採点業務の負担軽減は、現代の大きな社会的課題です。特に手書きの化学式のように個別確認が不可欠とされていた記述式の理科テストにおいて、高精度な自動認識と採点が導入されることは、採点業務のデジタル化と効率化を飛躍的に進めるものとなります。教員がデータに基づいた的確な学習指導に注力できる環境づくりの一助として、普及が期待されます。