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オールイン株式会社は2026年6月3日、生成AI(人工知能を用いて新しいデータを自動生成する技術)技術を主軸とした企業向けの映像制作スタジオ「ALLIN STUDIO(オールイン・スタジオ)」の本格始動を発表しました。このスタジオは、企業の採用やブランディング向けの映像を、単なる広告ではなく「作品」として制作することを目指しています。また、設立に先立ち、最新の生成AIツールを駆使して全編を生成AIで制作したパイロット映画『Cinema Continues』を公開しました。
パイロット作品『Cinema Continues』の制作においては、「Runway Gen-3」や「Kling」、「nano banana」といった最新の動画生成AI(テキストなどから動画を生成するAIツール)が導入されました。これにより、実写での撮影が困難な幻想的な映像表現と、従来の映画表現に基づいた情緒的なストーリーテリングを両立させています。同スタジオは、生成AIを単なる「コスト削減ツール」としてではなく、「クリエイティブな表現の可能性を広げる画材」と捉えています。
AI映像制作における課題として、生成にかかるクラウド利用コスト(クレジット費用)の自己負担が挙げられます。ALLIN STUDIOはこの課題に対し、クレジット費用を原則スタジオ側で全額負担する仕組みを導入しました。これにより、クリエイターが費用を懸念してクオリティの追求を諦めることを防ぎます。さらに、報酬は実写の商業VP(企業向けのプロモーションビデオ)と同水準を維持し、クリエイターが創作活動に集中できる体制を整えています。
同スタジオは、これまでに500社以上の採用戦略を手がけてきたオールイン代表の前田優一氏と、映画『わたしの見ている世界が全て』で新藤兼人賞・銀賞を受賞した映画監督の佐近圭太郎氏(事業部長)の協業によって運営されます。クライアント対応や進行管理などの実務はスタジオ側で処理し、クリエイターは作品制作のみに注力できる分業体制を確立しています。
映像業界において生成AIの導入が進む中、表現力やクオリティに焦点を当てたスタジオの登場は、AIクリエイティブの商業化を支援する動きとして注目されます。クリエイターの費用負担を解消し、正当な報酬を支払う仕組みは、業界全体の創作環境の改善に寄与すると見られます。企業のブランディングに「作品」としての映画的アプローチを取り入れることで、従来の広告とは異なる、視聴者の感情に深く訴えかける新たなプロモーション手法が広がっていくと予測されます。