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Alibaba(アリババ)のQwen(クウェン)開発チームは、多様なロボットプラットフォームを再学習なしで統合制御できる新たなAIモデル「Qwen-VLA」(画像と言語から動作を出力するAIモデル)をオープンソースとして無償公開しました。特定のタスクやハードウェアに特化した再トレーニングを行うことなく、テキストで記述した指示を切り替えるだけで、単一アームの操作から双腕ロボットの連携処理、屋内ナビゲーションまで対応します。ロボティクス分野におけるシステム断片化の解決に向けた重要な一歩と見られます。
Qwen-VLAは、ロボットのカメラから得られるリアルタイム画像と自然言語の指示の2つを入力として受け取ります。技術構成として、基礎モデルに「Qwen3.5-4B」ビジョン言語モデルを採用し、さらに11.5億パラメータを持つ「DiT」(画像や軌道の生成に適した最新のAIアーキテクチャ)フローマッチングデコーダーを拡張接続しています。ロボットの構成や制御用インターフェースをテキストプロンプトで記述するだけで即座に適応可能で、新たな学習ヘッドの追加やファインチューニング(特定の用途向けに行う追加学習)を必要としません。
本モデルはシミュレーションと現実世界の両方で優れた検証結果を示しています。操作ベンチマーク「LIBERO」で97.9%、「Simpler-WidowX」で73.7%の成功率を記録したほか、実機のALOHA双腕ロボットを用いた検証では、学習済みの条件下で平均83.6%、未知の条件下でも平均76.9%の成功率を達成しました。これは競合であるPhysical Intelligence社の制御モデル「π₀.5」(学習済み71.6% / 未知環境41.5%)を大きく上回るもので、未知の環境における高い「ゼロショット性能」(未学習のタスクに即座に対応する能力)と堅牢性を実証しました。
これまでロボット制御AIはハードウェアや用途ごとに分断されていましたが、Qwen-VLAは単一の汎用モデルによる制御の可能性を提示しました。これにより、ロボットの導入にかかる開発期間とコストの劇的な削減が期待されます。開発コードやモデルの重み(パラメーター情報)がGitHubとarXivにて公開されており、スマート製造や物流、家庭用アシスタントなどの分野で汎用型ロボット制御AIの実用化が急速に進むと予想されます。