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米ブルームバーグ(Bloomberg)のマーク・ガーマン(Mark Gurman)記者の報道によると、Appleが開発を進めているとされる初のスマートグラス(通称「Apple Glasses」)の発売目標時期が、当初の2027年初頭から「2027年後半」に延期されたことが明らかになりました。開発上の遅延が原因とされています。一方で、2026年9月1日に最高経営責任者(CEO)を退任する予定のティム・クック(Tim Cook)氏は、同プロジェクトを退任前の最優先事項に位置づけており、開発を精力的に推し推めていると伝えられています。
報道によると、Appleはスマートグラス用にプラスチック製のフレームを自社で設計しており、現在少なくとも4つのデザインをテストしています。これには、Ray-Banの定番モデル「Wayfarer(ウェイファーラー)」に似た大型の長方形フレームや、クックCEOが普段着用しているようなスリムな長方形デザイン、さらに大小の楕円形または円形フレームが含まれています。カラーバリエーションとしては、ブラック、オーシャンブルー、ライトブラウンなどが検討されており、垂直に配置された楕円形のカメラレンズが特徴になるとされています。
本製品は、競合となるMeta(メタ)社のスマートグラス「Meta Ray-Bans」と同様の機能を備える見込みです。具体的には、写真や動画の撮影用カメラ、音楽再生や通話、音声アシスタント「Siri」からの通知を読み上げるためのスピーカーとマイクが搭載されます。また、徒歩でのルート案内(ナビゲーション)機能を提供する可能性も指摘されています。米国における想定価格は200ドルから500ドル(約3万〜7万5000円)程度とされており、既存の競合製品と同等の価格帯で市場投入を目指している模様です。
初期世代のモデルには、レンズ内にデジタル映像を重ねて表示する本格的なAR(拡張現実:現実世界に仮想のデジタル情報を重ね合わせて表示する技術)ディスプレイは搭載されない見通しです。このAR技術の導入にはさらに数年を要するとみられています。しかしAppleは、将来的にはこのデバイスをヘルスケア(健康管理)機能と統合させ、長期的にはユーザーの視力を補正・支援する高度なARデバイスへと進化させるロードマップを描いているとされています。
Appleが開発するスマートグラスは、同社にとってApple Watch以来の重要なウェアラブル端末の柱となる可能性があります。初期モデルはARディスプレイを搭載しないカメラ・オーディオ機能中心のシンプルなデバイスになるとみられますが、自社製デザインの多様性や手頃な価格設定により、先行するMeta社の製品と競合することになります。クックCEOの退任に伴う体制移行期においても、この新規カテゴリへの参入がAppleの将来的な成長を左右する試金石になると予測されます。